金沢聖書バプテスト教会

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野の花セミナーの事例発表

岡崎で行われた野の花セミナーの事例発表6

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岡崎で行われた

野の花セミナーでの事例発表6




 次にこのような精神的戦いをしている人を抱える家族の戸惑いについて、まず列挙します。



 1、現実を受け入れる事の困難がある。どうして自分の子どもで無ければならないのかという戸惑いである。



 2、自分の働きの妨げとならないか。これは、後で全くの誤りである事に気づくのですが。



 3、子どもは親である自分の分身、との思いからか、いつも意識し自覚していなければなら ない。他の人を受け入れる事が出来るし、むしろ関れる事を誇りとも思うのにである。



 4、将来についての不安である。親亡き後の事

 

前回あげた家族の戸惑いについてを一つ一つみていきましょう。今回は、前半の4つです。

1、現実を受け入れる事に困難があります。



2、自分の働きの妨げと考えてしまうのです。



3、親である自分の分身との思いからか精神障がいを持った子どもを、受け入れることにためらいを感じてしまう。



 どうして自分の子どもで無ければならないのかという戸惑いがありました。特に私は、牧師家族は、あらゆる面で信仰者家族の模範とならなければならないと思っておりました。そのような願いの時に、次から次と子どもの事で大きな試練(当時は「挫折」と考えておりました)に見舞われました。そこで自分が伝道者として召されていると言う確信について、疑う思いがでてきました。何故なら、娘だけではなく、下の子どもまでが不登校状態になっていたからです。



  私の心の中には、まったく証しにならないという焦りが湧き上がってきました。私の理想としていた牧師家庭の状態から遥かにかけ離れたものになっていったのです。そのような時に私たち夫婦は、経験や体験によらないで、聖書のお言葉の約束に立つ事で慰めを頂きました。マタイ11:25〜29「そのとき、イエスはこう言われた。「天地の主であられる父よ。あなたをほめたたえます。これらのことを、賢い者や知恵のある者には隠して、幼子たちに現わしてくださいました。そうです、父よ。これがみこころにかなったことでした。すべてのものが、わたしの父から、わたしに渡されています。それで、父のほかには、子を知る者がなく、子と、子が父を知らせようと心に定めた人のほかは、だれも父を知る者がありません。すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。わたしは心優しく、へりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ます。わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからです。」



  私たち夫婦は、この世において幸福と見られている価値観や基準に従っていないことをあらためて確認した時に本当に慰めを頂きました。神と神の子イエス様に知られている事ことこそ神の業であり、それが最高に幸いである事を知らされたのでした。これは、本当に魂に安らぎを覚える時でした。



  自分の娘が精神障がい者であることを公にする事について大きなためらいと心の葛藤があり、信仰が試されました。私にとってイエス様が言われたルカ福音書の言葉は、大変大きな試練でした。「彼らに言われた。「だれでも、このような子どもを、わたしの名のゆえに受け入れる者は、わたしを受け入れる者です。また、わたしを受け入れる者は、わたしを遣わされた方を受け入れる者です。あなたがたすべての中で一番小さい者が一番偉いのです。」」(9章48節)



4、将来についての不安です。具体的には、親亡き後の娘の生活についてです。年齢順を考えますと、親よりも先に娘が召される事は考えにくいです。また、自分よりも先に天に召してくださいと死を願うことの悲しさと罪に深く自分勝手さを思うのです。



  実際に多くの精神病棟には、生活保護を受けて長期入院生活をしている人が実に多くおります。私たち夫婦は、毎日のように入院中の娘を見舞いました。そのような中である看護士の言葉が印象的でした。「毎日面会するほどに大切にされている人の世話をできる事は嬉しいことです。」と言われた事です。素敵な言葉と思いました。しかし別の視点から考えるならば、ほとんど面会される事のない患者に対しては、自然と看護意欲が薄くなってゆくという事を意味しているのです。



 皆が大切にするものを他の人も大切にするのは当然かもしれません。ですから親亡き後は、誰がこの娘を見舞ってくれるのだろうか、と思い悩むのです。皆、自分たちの家族があり、生活があります。それで、精一杯なのですから。(続く)


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