御言葉メール774
2015年4月4日(記:辻嵐桂子)
「神はわれらの避け所、また力。苦しむとき、そこにある助け。」(詩篇46篇1節)
数多い詩篇のみことばの中でも特に有名なフレーズである。この告白には、神の民イスラエルが、その歴史を通して経験してきた神の豊かなお取り扱いが背景にある。
BC701年のセナケリブによるエルサレム包囲とそれからの奇跡的解放は、ことさらに顕著な出来事であったと言えよう。(Ⅱ列王記18―19章、イザヤ書36―37章参照)
歴代の王たちは敵が攻めて来ると動揺し、他国との同盟や軍事力に依り頼んだ。しかしヒゼキヤ王は預言者イザヤの助言を受け、ひたすら神に助けを求めた。
結果神は「夜明け前にこれを助けられる。」(詩篇46篇5節)とある通りに、真夜中のうちに介入し、出陣前の陣営でその敵を打ち滅ぼしたのだった。
困難や危機に遭遇すると人はあたふたし、またそれを回避するためあらゆる策を講じる。
しかし信仰者は、困難の中で、何も頼るものがないように思えても、常にそこに存在する力ある神に、救いを見出だすことができるのである。
「万軍の主はわれらとともにおられる。
ヤコブの神はわれらのとりでである。」(詩46篇7、11節約)