御言葉メール956
2018年11月25日(記:辻嵐桂子)
さて、私たちには、もろもろの天を通られた、神の子イエスという偉大な大祭司がおられるのですから、信仰の告白を堅く保とうではありませんか。(ヘブル人への手紙4章14節)
旧約聖書では、神と人間との間を仲介する大祭司の規定が律法に定められている。
その職務はアロンの子孫に代々受け継がれ、大祭司は民を代表して贖罪の儀式を執り行った。
ヘブル人への手紙の著者は、いよいよここから、この旧約聖書の記述を背景に、ご自身を贖罪のいけにえとしてささげ、神と私たちの間を仲介したイエス・キリストを、アロンの家系に勝る偉大な大祭司として論述していく。
上記の箇所では、アロン系の大祭司が様々な垂れ幕を通りーとりわけ年に一度、聖所と至聖所を隔てる垂れ幕を通り(レビ記16章参照)ー贖罪の儀式を行うことと対比させ、私たちの大祭司は、もろもろの天を通られたと述べている。
これはイエスが、十字架の死と復活を経て、まことの聖所である天、すなわち神の臨在の御前にまで通って行かれるということである。
ですから、たとえ試練の中にあっても(著者は読者を励まし、また私たちに語る)、信仰の告白を固く保とうではありませんかと言う。
このイエスによって、私たちの罪は完全に贖われ、イエスを介して、私たちは神の御前に祈りを携え、いつでも近づくことができるのである。