御言葉メール1019
2020年3月28日(記:斉藤文子)
ヨハネの子シモン。あなたは、この人たちが愛する以上に、私を愛していますか。」....イエスは再び彼にヨハネの子シモン。あなたはわたしを愛していますか。」...イエスは三度目もペテロにヨハネの子シモン。あなたはわたしを愛していますか」と言われた。ヨハネ21の15~17
ペテロがイエスを三度否認したのは、ついこの間の事でした。たとえ皆がイエスを見捨てても自分だけは見捨てない、と豪語した後の出来事でした。激しく泣き、傷ついたペテロに対して、イエスは三度、自分を愛するか、と尋ねられる。イエスを三度否認したペテロに対して、この質問は傷ついたペテロをいやす為のものでした。
イエスの最初の質問の「この人たちが愛する以上に」の愛は、ギリシア語のアガペーということばが使われています。この愛は、全く見返りを求めない無償の、それ故に崇高な神の愛を現わします。イエスは先ずこの愛で私を愛するか、とペテロに尋ねられる。ペテロは以前のように自信たっぷりに答えることはできないで、ギリシア語のもう一つの愛フィレオーで答える。「私があなたを愛していることは、あなたがご存じです」と。フィレオーは人間的な友情、ギブアンドテイクを意味するといわれます。ペテロは、イエスを愛し従う事に失敗した自分は、アガペーの愛ではイエスを愛せず、欠けだらけの愛しかない、その様な愛でも私があなたを愛している事はあなたがご存じです、と答えているようです。三度目にイエスもペテロにフィレオーの愛で尋ねられる。
アガペーの愛を持てない愚かさ弱さを持つ自分をイエスは受け入れて下さったと、ペテロは知る事ができたのではないでしょうか。それはペテロが自分を受け入れる事でもありました。ペテロを受け入れられるイエス様が私達を受け入れられたのです。