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4 精神障がい者のゆえに抱えている困難についての理解

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4 精神障害の故に抱えている

困難についての理解






 昨晩は、主日礼拝の後で私も疲れており、つい娘(統合失調症=分裂病障碍者)と激しく言い争ってしまいました。自分でもわかっているつもりでしたが、度重なる「自分なんか死んだほうがお父さんも助かるだろう」などという否定的な言葉と、理解してくれないという非難「結局、お父さんもほかの人と一緒だ、少しも私の気持ちをわかってくれない。(牧師だと言ってもほかの人と変わらないではないか)」との言葉にこだわってしまい、腹を立てて押さえつけようとしまいました。そして激しい言い争いと、深い溝をまた掘ってしまいました。このようなものが何もいえないものであることを重々承知しておりますが、少しでも理解していただけるならば、と主のお許しの中でさせていただいております。



 精神障碍者との接し方において最も心がけたいことは、

「会話の継続」と言うことでしょう。そのために必要な会話の技術として、本人の言葉を繰り返す(リピートする)ことです。

 さて、そのためにまず精神障碍者が障害の故に抱えている困難について理解する事は、とても大切な事です。おもに4つにまとめることができます。



 1、不安、   2、不眠、

 3、過労、   4、孤立



 この四つのうち、不安、不眠、過労は、薬で対処することが出来ますし、また薬でしか出来ないところです。しかし、四つ目の孤立は、薬では対処できないし、解消できません。人間関係の中でしか解決できない内容ですし、また人間関係の中で起こってくる症状なのです。そこで、今学ぼうとしているのは、その人間関係の中で起こってくる問題、そして解決も人間関係の中で対処する方法についてなのです。またそのためにには、精神障碍者が抱えている病状を良く知らなければ、対処の方法も見出す事が出来ません。



 そこで社会生活技能訓練(SST)の必要性と、障碍そのものの実態把握が大切な事が出てくるのです。そして、この社会生活技能訓練を受けた本人と環境(家族、教会、地域社会)がある場合と受けなかった場合では、その再発率では2倍強ほどの違いが出てくるのです。



 【治療と対処の方向性を見出す為に】

 精神障碍者だけで無く、あらゆる疾患に関していえることですが、病気になった人がどの程度治療に反応するかは、次の6つの要因に影響されます。



  ・ 病気の重さ

  ・ 薬物療法の効果

  ・ 本人の勇気

  ・ 家族の反応

  ・ 地域の反応

  ・ 治療システムの反応



 この中で、教会は家族(神の家族)の反応、地域の反応という点で影響を与える位置にあるということが出来るでしょう。そして、これらは、本人が抱えている障害の故の困難の4番である「孤立」を埋め、支援することなのです。これは、身体障害者にとっての車椅子であったり、杖・スロープ・手すり・手引き者・盲導犬・介助犬を必要とするのと同じ役割を果たす物理的バリアフリーであると理解しましょう。

 ここで非常に大切で欠かす事の出来ない要因は、本人が本来持っているうちなる資源、長所、逆境にも負けずに裁量の働きかけをして、自分の人生を生きるという態度(姿勢)なのです。この点においてキリスト者は、比較の世界に身をおかないのですから、能力や功績によらない人間観を持っているのですから最も有効な手段を手にしているといえるのです。

 つまり生きる為に自分の障碍をありのままに受け入れる事が第一歩なのです。しかし、これは本人もそして残念ながら家族の人たちの心情からも本当に難しい事だろうと思っております。ありのままの自分を一番許せないのが本人ですし、家族なのです。受け入れてしまったならば、絶望しかないと思っているのです。生きる意味を失ってしまうのです。ですから、イエス・キリストにある赦しを本当に語り続ける事が大切だと、今つくづく思っております。それをことあるごとに繰り返すのです。いつも発作が起こりますと自分の存在を疎ましく、消したくなるのです。(現れ方は本当に個人差があります。)



 そこで私たちが誤った励ましとして、当人に他の人に負けない功績がある事を無理やり探し出してやったり、他の人との比較して「あなたはまだいい方だ」という言葉かけがあります。「次には私がそのように比較されて見られる」という見方に変化します。そして、その判断はあっているでしょう。ですから、神に愛され、許しを与えるために御子イエスが身代わりとして死んで下さるほどに愛され大切にされていることを繰り返し、繰り返し語り続ける事によって、生きる力をそのうちに蓄えて行くのではないでしょうか。そして更に、内住のキリストの力により頼むことのすばらしさを伝えます。

 最終的にこのうちなる力によって与えられた勇気はその人が治療を受け続ける動因となります。そして自分と自分の人生の妨げとなっているものを取り除く意志と働きかけをしたいという源になるのではないでしょうか。

 そして、精神障碍者自身の不安や本人の将来に向かっての希望を語るとき、同意して聞いていくという励ましがいろいろな機会に与えられることが、なるべく自分の力で生きていこうとする力になるのではと思っております。



 さて大分長くなってしまいましたが、また、お読みくだされば幸いです。

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