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3 精神科領域と心療内科、神経内科、神経科の領域の整理

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3 精神科領域と心療内科、神経内科、神経科の

それぞれの領域の整理





 創世記1章27節

 神はこのように、人をご自身のかたちに創造された。

 神のかたちに彼を創造し、男と女とに彼らを創造された。



 創世記2章18節

 その後、神である主は仰せられた。

 人が、ひとりでいるのは良くない。わたしは彼のために、彼にふさわしい助け手を造ろう。」




 こんにちは、やっと第3回目を送る事が出来ます。これをはじめまして、よく分かっていなかった点や曖昧だった点が随分と見えてきました。そしてあれもこれもと付け加えていくうちに、なかなかまとまりがつかなくなってしまいました。でも、できるだけ広範囲に(それでも随分と狭いものしか出来ません)適用できるようにと考えて送りたいと思っております。

 私は、読者にお断りしておく必要のあること、そしてそれはどうしても了解しておいてほしいことをお伝えしていませんでした。

  それは、妄想、幻覚(幻聴、幻視)、思考のまとまりのなさ、脅迫症状、過度の緊張感、などの症状があればそれらはすべて分裂病(統合失調症)だと軽々に判断できないと言う事をよく承知しておいて頂きたいということです。

 精神科の専門医であっても統合失調症という診断を下すのに半年単位で、時には年単位で診察して様々な治療を行いつつ判断するのです。精神障碍者としての認定は、初診から6ヶ月経たないと申請をすることさえできません。それくらいにその病を判断するのは難しいと言う事です。私の娘の場合は、十五歳(中学3年)の時に発病したのですが、医師からその病名をはっきりと診断されたのは、二十歳を過ぎてからでした。男性の場合はまだ長い期間かかる場合があるかもしれません。

 なぜ、女性が二十歳で男性がまだ長いのかと言いますと。女性の場合は、大体二十歳前後でその精神的変化が一定する(激しい思春期の時期が終わる。)様ですし、男性の場合は更に2〜3年後のようです。又は成長(生物学的肉体の成長が止まる時期)の差と思われます。これは、あまりはっきりといえないと思います。個人差がかなりあるからです。

 実際問題として男性の発病のほうが女性よりも遅く発病する例が多いように思われます。女性の場合は、思春期(中学生後半から大学入学前後)が多く、男性の場合は二十歳過ぎ(大学生後半〜社会人1,2年生)〜二十代前半に発病する例が多くあるようです。女性の場合は、それだけでなく、妊娠、出産等の経過を通して発病する例も多くあります。

 本当に子どもを妊娠し、育て、出産するという事は決して当たり前のことではないことをもっともっと自覚する必要があるように思います。神様の恵みと守り、そして御心の中で誕生するのです。それ故に命の尊さということを真剣に考えて欲しいものですね。



  そして前述しました例は、あくまでも私の周りの人たちの例であって、個人差も条件もかなり違いがありますので、一概には言えないかもしれません。

 ただ私がここで大切な事として理解し、頭に留めておいて欲しいことは、繰り返しますが、妄想、幻覚(幻聴、幻視)、思考のまとまりのなさ、脅迫症状、過度の緊張感、など、の症状があればそれらはすべて分裂病(統合失調症)だと軽々と判断できないと言う事なのです。そうでない精神病疾患であっても同じような症状を表す事が多いのです。



 そして更に、精神科領域と心療内科、神経内科、神経科のそれぞれの領域を区別して理解することも大切な点です。簡単にその違いを説明させて頂きます。



「心療内科」

 =心身症を代表とするストレスが、関連して発現する身体の病気などを全人的医療の立場から治療してゆく医療方法を言います。つまり身体面だけでなく、心理面、社会面をも含めて総合的、統合的に見ていこうとすることを特徴とします。代表的な疾患あるいは関連疾患に次のようなものがあります。

 気管支喘息、過換気症候群、心臓神経症、高血圧、消化性潰瘍、神経性胃炎、過敏性腸症候群(下痢、便秘)、拒食症、過食症、周期性嘔吐、自律神経失調症、更年期障害、アトピー性皮膚炎、斜頚、眼瞼痙攣、チック(現在は、脳障害との理解が主流となっている=育て方や家庭環境等によらない)、筋緊張性頭痛、慢性頭痛、肩こり、心気症、恐怖症、しびれ、めまい、単純性肥満、インポテンツ、ヒステリー、てんかん、神経因性膀胱、心因性視力障害・聴力障害、耳鳴り、夜驚症等があげられます。



「神経内科」

 =パーキンソン病を代表とする神経変性疾患のことで、脳の神経やその周辺の筋肉や血管の病気を見るところです。 神経内科の領域では、頭痛、運動麻痺、失語、味覚障害、痙攣、ふるえ、末梢神経障害、しびれ、知覚障害、脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化、てんかんなどをあげること

が出来ます。



「神経科」

 =精神科領域の病気を脳の構造の変化と真理的変化との密接な関係があることを念頭において理解し、神経系の活動と精神病との関係の観点から、様々な診断検査を通して、脳をより生理学的、科学的に見ていこうとする傾向にあります。



「精神科」

 =躁鬱病、神経症(ノイローゼ)、統合失調症、などを代表とする病気についての人間の心理面、精神面(思考、感情)、行動面での以上を人間関係や社会との関連から理解し、治療していこうとします。



 このような領域の区別の仕方は、現在においてかなり変化してきているように思えます。何故なら、統合失調症に見られるように、精神病のほとんどが脳内ホルモンや伝達神経系統の異常によるとの考え方が中心になってきたからです。ですから、ほとんどの精神科が「精神・神経科」といったように一緒になった診療窓口になっているのがほとんどではないでしょうか。



 前置きが長くなってしまいましたが、先回の続きをお話させていただきます。

先回、大切なのは、本人の言葉を繰り返す、リピートすることです。といいました。

その理由について。

 つまり本人は、妄想と幻視、幻聴等の幻覚の世界にあるときには、他のことに全く目も心も向けられない状態にない(それは、つねに様々な思い、声や音、そして異常な光景を目にしている)からなのです。自分の意志や気分、心の持ち方や気力で打ち消したり、目の前から消したり出来ないのです。だから病気だと言わなければなりません。この方向転換が出来るならば、病気とは言わないのです。

このように精神障碍者が、その障碍の故に抱えている困難は、おもに4つにまとめることが出来ます。



1、不安、2、不眠、3、過労、4、孤立



この四つのうち、不安、不眠、過労は、薬で対処することが出来ますし、また薬でしか出来ないところです。しかし、四つ目の孤立は、薬では対処できないし、解消できません。人間関係の中でしか解決できない内容ですし、また人間関係の中で起こってくる症状なのです。そこで、今学ぼうとしているのは、その人間関係の中で起こってくる問題、そして解決も人間関係の中で対処することなのです。ここで社会生活技能訓練(SST)の必要性がでてくるのです。そして、この社会生活技能訓練を受けた本人と環境にある場合と受けなかった場合では、その再発率では2倍強ほどの違いと再発までの期間に違いが出て来るのです。この部分は、聖書の人間観(価値観、世界観を含む)によってしか本当の対処と、根拠を持ちえないのです。

 精神障碍者だけで無く、あらゆる疾患に関していえることですが、病気になった人がどの程度治療に反応するか(治療効果について)は、次の6つの要因に影響されます。



・ 病気の重さ

・ 薬物療法の効果

・ 本人の勇気

・ 家族の反応

・ 地域の反応

・ 治療システムの反応



 この中で、教会は家族(神の家族)の反応、地域の反応という点で影響を与える位置にあるということが出来るでしょう。そして、これらは、本人が抱えている障害の故に抱える困難の4番である「孤立」を埋め、支援するのです。これは(抗精神薬も含む)、身体障害者にとっての車椅子であったり、杖・スロープ・手すり・手引き者・盲導犬・介助犬を必要とするのと同じ役割を果たす物理的バリアフリーであると理解しましょう。



次回4に続く

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