2. 私の失敗例から

[`evernote` not found]
LINEで送る

2. 私の失敗例から



 もう一度お断りいたしますが、私はカウンセリングについて書いているわけではありません。あくまでも、精神病、特に精神分裂病(統合調節失調症)について、これがどういう病気であるのか、またどのように関ってきているかをお伝えしたいと思っての投稿ですので、ご理解ください。牧師として、何を大切にして行くのかを同時に教えられています。そんなこともあわせてお伝えしているのです。ご了承ください。さて、先回の続きです。接し方の失敗例をいくつか挙げて行きます。

 多くの場合(親の私もそうですが)、不適切な次のような思いと姿勢をとってしまい失敗してしまうのです。むしろその様な失敗を経験したので、これらの理解が深まるのでしょう。






*私の失敗例から

① 誰でもその様なことは思ってしまうことだから、あまり気にしてはいけないよ。とアドバイスしてしまうことです。

問題解決を何とか提供しようとしてひとつの方向性を指し示してしまうのです。これは、いくらしてもほとんどと労に終わってしまうことでしょう。



② 悲観的に何時までもくよくよしてないで前を見て頑張っていこう。という励ましの言葉です。



③ 薬にばかり頼ってはいけないよ。自分の気持ちで乗り切らなければならない。と薬を否定する言葉です。精神障碍者にとって薬

は、本人だけに聴こえてくる言葉(その内容は、ほとんどの場合が、存在を否定したり、罵倒する言葉、中傷する言葉、時には面白いこと、楽しい言葉を持って語りかける声を聞くことがあります。)をとめる為にどうしても必要なものなのです。時には、とても奇妙で怖い映像を見せられたり、恐怖感が襲ってきたりします。それらを緩和したり、消したりするのは精神的な努力や気のもち方では、どうにもならないのが脳の障害なのです。

ですから、薬はどうしても飲まなければなりません。



例えばどのような恐怖感かと言うと娘の話によりますと次のようなものだそうです。



 (1)遠くから人が近づいてくるのが見える。誰だかわからないし、初めの内は、顔もはっきりしないけれどだんだん近づいてきて、顔がはっきりした時、よく見ているとその人の顔か目の前で溶けて崩れてゆくのが見えるそうです。

 (2)人が追いかけてきて必死になって逃げるのだけれど、追いつかれて後ろを振り向くと骸骨だったりする。そうです。

 (3)とてもかわいがっているペットの猫がいるのですが、その猫が時々とても奇妙な模様と鬼と猫が混じったような顔になったり、姿になったりして見える。そうです。そして、父親である私の顔が、とても赤くなって見える。ことがあるそうです。

これらの現象は、その気持ちによって見えたり見えなかったりするのではなく、脳内にある伝達物質(後で学ぶことになるでしょう)の影響によるものです。これが病気なのです。ですから、薬で抑える以外には無いのです。その点を理解していただければ幸いです。



④ また、本人が辛くなったり、苦しんだり、他者から見ると単なる考えすぎると思われたりするような言動をする時、実に本人は、

病気の故にこのような状態になっていることを話し、説明しようとします。そのとき、「何でも病気のせいにしてはいけないよ」とアドバイスすることは、本人にとって疎外感を感じさせるだけで、何の解決にもなりません。むしろ本人が、病識を持っていることなのでとても大切なことなのです。最も問題で厄介なのは、本人に病識がないというときです。ですから、本人が「病気の為にこのように苦しまなければならない」とか「病気だからすぐ不安になって、くよくよと思い悩んでしまう」と訴えた時、『そう、それは大変だね。その病気はしんどいね。祈っているからね。』と言って、それを正しく評価して理解しましょう。

 

 このために大切なのは、本人の言葉を繰り返す、リピートすることです。

例えば、「どうしてこんなに神様は私を苦しめるんだろう、神様なんか信じたくない。」と本人が言った時、私などは神様の愛について説明し、救いについて、十字架についてかかられたほどに愛してくださったことを語り、説得して、その誤りを正そうとします。しかし、まずそれをしてはならないのです。まず同意することです。このとき正しくないこと「神様なんか信じても何の意味もない。」といった時に、「そうだね。神様なんか信じても意味ないね。」ということが同意することではありません。そうではくて、「神様を信じていても本当につらいんだね。だから信じていても何の意味もないと思ってしまうんだね。」「それくらい辛いんだね。」と、相手の言ったことを繰り返すことなのです。それから、会話の継続が始ります。



次回3に続く

記事はお役にたてましたか?

記事にご興味をもっていただけましたら、
以下のソーシャルボタンで共有していただくと嬉しいです^^

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
[`evernote` not found]
LINEで送る

2. 私の失敗例から関連ページ

5 心に悩みや苦しみを抱えている人とのかかわり方
5 心に悩みや苦しみを 抱えている人との関り方  ローマ人への手紙8章24〜27節 「私たちは、この望みによっ […]
4 精神障がい者のゆえに抱えている困難についての理解
4 精神障害の故に抱えている 困難についての理解  昨晩は、主日礼拝の後で私も疲れており、つい娘(統合失調症= […]
3 精神科領域と心療内科、神経内科、神経科の領域の整理
3 精神科領域と心療内科、神経内科、神経科の それぞれの領域の整理  創世記1章27節  神はこのように、人を […]
1.はじめに 精神障がい者の理解を深めていただくために
はじめに  精神障碍者について少しでも理解して頂きたく、この資料を出しました。  この学びをして行くうちに精神 […]
精神障がい者と教会との関係を求めて
精神障害者との関係を求めて (教会と精神障害者との関係)  多くの人たちの心を痛める事件が最近、頻繁に起こって […]
6 聞き上手になるための条件
6 聞き上手になるための条件 1、 SST(social skills training)とは、  ソーシャル […]