御言葉メール1042
2020年9月5日(記:辻嵐桂子)
もしあなたがたの心の中に、苦々しいねたみや利己的な思いがあるなら、自慢したり、心理に逆らって偽ったりするのはやめなさい。(ヤコブの手紙3章14節)
ヤコブは先に、ことばで犯す過ちと、舌を制することの難しさについて語ってきた。
それは私たちの内にあるものが、舌を通じて表にあらわれるからである。
ヤコブはねたみと利己的な思いとをここで具体的にあげている。
それらは肉的で悪魔的なものであり(15節)、秩序の乱れとあらゆる邪悪な行いを生み出す(16節)と述べている。
実際にこの手紙が書かれた時、手紙を受け取ったクリスチャンたちの間には、戦いや争いがあったようである(4章1節参照)。
それは、暴力的な争いというよりも、互いに自分が正しいと主張する言葉による論争であったのだろう。
もちろん、ある事柄について徹底的に議論することが、すべてが悪いわけではないし、時には必要である。
だがそれが、ねたみや利己的な思いによって過熱するなら、建設的でないし、秩序を乱すものとなるのである。
これは、誰もが陥ることのある状況である。
私たちは、心の内にあるものをよくわきまえ、謙虚になることが必要である。
争いを生むのではなく、平和をつくる者となりたい(3章18節参照)。