御言葉メール1094
2021年9月11日
「イエスは彼らに言われた。『わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしてあげよう。』」(マルコの福音書1章17節)
これはガリラヤ湖の漁師であったシモン(後にぺテロと呼ばれる)とその兄弟アンデレを弟子としてお呼びになった時のイエスの言葉である。
人間をとる漁師というのは、福音によって人々を救いに導く働きのことである。
神学校に在籍していた頃、伝道学の授業でよくこのところが引用され、当時の教諭は救霊とか魂の獲得という言葉を好んで使い、これぞ伝道の醍醐味!一度経験したらやめられないと、楽しくて仕方がないという風にご自分の経験を語っておられた。
私は、伝道の困難さばかりに目が行き、その楽しいという感覚が理解できず、また、救霊とか魂の獲得とかいう言い方にも当時は抵抗を覚えていたので、その先生の話もどこか冷ややかに聞いていた。
思えば、開拓伝道から始め、長年牧師として従事して来られたその先生の方が、私などくらべものにならないくらいの多くの苦労や困難を経験されているだろうに。
福音を語って誰かが救いに導かれる。こんな素晴らしいことはない。
なのにあの先生のようにそれが何にも優る喜びとなっていない。
そんな経験はいつ以来だろうと考えたとき、ああ、私はイエスの弟子たちのようにすべてを投げ打ってイエスについて来ているだろうかと、自問させられるのである。