御言葉メール825
2016年4月2日(記:斎藤文子)
「そのままにしておきなさい。彼女の心に悩みがあるのだから。主はそれを私に隠され、まだ、私に知らせておられないのだ。」(第2列王記4の27)
神の預言者エリシャの元に、一人の女が急いでやってきました。この女性は、今、自分の子供が死んだばかりでした。その事を誰にも告げず、ひたすら神の人エリシャの所に来たのです。
しかし彼女はエリシャの元に来て、その足にすがりつくだけで何も言わない。エリシャに仕える若い者が、彼女をエリシャから引き離そうとする時に、エリシャが言った言葉が冒頭の言葉です。彼女が悩んでいるのを知りつつ、エリシャは「どうしたのか」とも聞かない。
必要なら主が知らせてくださる、という姿勢です。これは、人に尋ねるのが良いとか悪いという事ではなく、彼女が何を言うにせよ言わないにせよ、真実を知らせてくださるのは神だ、というエリシャの確信から出たことばです。私達は、自分が何かを知っていないと又、知らされていないと不安や疑いをもったりする。反対に知ってしまうと、何らかの責任をとらないといけないと考えて、知らない方が楽だ、と思ったりする。
しかしエリシャの言葉は、自分が知らなければならない事は神が教えてくださるという、神への信頼に立つことを教えてくれます。その信頼は、知っても知らなくても、そういう事に左右されない平安の日々を経験させてくれると信じています。