御言葉メール868
2017年1月28日(記:辻嵐桂子)
「王の心は主の手の中にあって、水の流れのようだ。
みこころのままに向きを変えられる。」(箴言21章1節)
古代、王の権力は絶大であった。民主主義など存在しない時代である。王の決定が国を動かし、家臣は、理不尽な命令であっても従わなければならなかった。
王の気分によって生き死にが左右されることさえあった。箴言には「王の怒りは若獅子がうなるよう」「怒らせればいのちを失う」と繰り返し述べられている(19章22節、20章2節)。
しかし、農夫が畑の水路の向きを自由に変えられるように、王の心も、「王の王」である主の御手の中にあって、みこころのままに方向を変えられる。
どんな怒りも静め、不正を思い直させることがお出来になる。
人に恐れを抱くことがある。上司であったり、為政者であったり、或いは、もっと身近な人であっても、周囲に影響力があったり、自分の進路や人生を左右するような人物であればなおさらである。
しかし、どんなに権威がある人物でも、その心を動かし、決断を導かれる神がおられる。
この御言葉は、人への恐れから私を開放し、言いようもない不安感を取り除いてくれるのである。