御言葉メール1031
2020年6月21日(記:斉藤文子)
「だれも自分を欺いてはいけません。あなたがたの中に、自分はこの世で知恵のある者だと思う者がいたら、知恵のある者となるために愚かになりなさい。」第1コリント3の18
私達は、何か特別な事でもない限り自分を欺いていると思う事はないと思います。むしろ自分が考える事、行っている事は、自分の願いから出ていることが多いので、自分を欺いているという風には考えれないのが普通だと思います。
ここで著者のパウロはどういう事で、あなた方は自分を欺いているとコリント教会に伝えているのか。その一つは教会の中での分派争いです。どの教役者に自分はつくか、という争いは教会の中での分派をうみだします。もう一つは、自分はこの世で知恵がある、という自己認識と自己評価についてです。パウロはそのような人たちに対して、自分を欺いていると言う。
これらは人間のうちに、普通に出てくる思いです。それは自己中心からくる自己主張で、罪の支配の中にある思いなのです。しかし教会はそうであってはいけない。
パウロはコリントにあるキリストの教会に、教会は人間の知恵ではなく、神の絶対的主権を認めて自らを捨て神に服従する、そういう知恵によってのみキリストの教会が建て上げられていくと伝える。そのためにパウロは、イエスキリストの十字架に現わされた、神の愚かさに与る、即ち、自己犠牲によってのみ、本当に知恵のある者になりなさい、と勧めます。
このところから私自身、キリスト者と言いながら自己犠牲の愚かさではなく、自分を欺いているのに、それにも気づかづに生活している事がいかに多いか、悔い改めさせられます。