御言葉メール765
2015年1月31日(記:斎藤文子)
「しあわせなイスラエルよ。だれがあなたのようであろう。」(申命記33の29)
私達が人に向かって、「あなた幸せね」とか「すばらしいわね」と言う時は、その人の境遇が良かったり努力が実って成果が出た時などに伝える言葉です。モーセから、しあわせなイスラエルよ、と言われたイスラエルはどうだったでしょうか。
境遇はといえばエジプトで400年も奴隷でした。神のしもべモーセによって、奴隷の地エジプトから脱出してきたのです。それでは神に従う正しい民だったのでしょうか。いいえ、エジプトを出て40年の荒野の生活では、神とモーセに逆らい不平不満を言い続けたのです。どうみてもイスラエルが素晴らしいとは思えない。しかしモーセはそのイスラエルをしあわせだ、と言う。
その理由はただ一つ。主なる神が共におられる民だから。人間が自分の都合にあわせて造った神ではない、唯一生ける神。イスラエルはこの神に導かれ敵から守られている。この様な神を礼拝できる故に、モーセは「しあわせなイスラエルよ」と呼ぶのです。
このイスラエルの立場こそ私達キリスト者の立場です。私達は罪深く弱くはかない者であっても、私達が信じている神の故に、だれがあなたのように幸せであろう、と言われる。これはこの地上で一番幸せな者、という事です。どうぞ私達がこの立場の素晴らしさを更に理解できる者となります様に。