御言葉メール807
2015年11月28日(記:斎藤文子)
「あなたが、あなたの父ダビデが歩んだように、全き心と正しさをもって、わたしの前に歩み、わたしがあなたに命じたことをすべてそのまま実行し、・・・」(第1列王記9の4)
私達は、全き心とか正しさとか聞くと、失敗しないとか悪いことをしない、神の御心をいつも行う、などのイメージが沸きます。しかし全き心と正しさをもって歩んだと言われるダビデは、多くの失敗をしながらも、その都度、神に悔い改め神の赦しと哀れみを覚えながら神に感謝する歩みでした。
何一つ、罪を犯さない歩みというのではなく、むしろ、失敗をした後の神に向かう姿勢こそ全き心と正しさと言われる。なぜなら、罪ある人間が神と人に罪を犯さないことなどありえないからです。ヨハネは、私達が罪はないと言うなら自分を欺いており、真理は私達のうちにはない、といいます。
しかしダビデの息子ソロモンは違った。これ以上は無いほどの知恵と富に恵まれたソロモンは、王国維持のために外国人の女性を多く妻にします。その妻達によって、晩年彼は女達の神々に心を向け、まことの神に背いていく。知恵も富も王国も神から与えられた恵みでした。
それが恵みである事を知り続けるためには、悔い改めと助けを求める信頼の祈りこそ大切です。この世の成功はソロモンをそれらを与えられた神から離し、父ダビデの道を歩む事ができなかった。真の知恵は成功も失敗も神に向かわせます。