御言葉メール994
2019年9月23日(記:辻嵐桂子)
エジプトの地を出て二年目の第二の月の一日に、主は、シナイの荒野の会見の天幕でモーセに告げられた。『イスラエルの全会衆を、氏族ごと、一族ごとに調べ、すべての男子を一人ひとり名を数えて、その頭数を調べよ。(民数記1章1-2節)
旧約聖書の最初の五書(創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記)をモーセ五書と言い、これらは律法に区分される。
創世記は、イスラエルがエジプトに移住するまでの歴史を描き、律法は、イスラエルの民がエジプトを脱出する際、神によって与えられた(出エジプト記、レビ記)。
申命記は、イスラエルの民がいよいよ約束の地カナンに入る際、神がもう一度律法(神との契約と掟)を繰り返したものである。
この間、なんと40年もの時間的隔たりがある。
民数記は、約40年の間イスラエルの民が、シナイ半島を旅した記録である。
そしてこの書の名称は、神によって命じられた(上記)2回の人口調査に由来する。
衝撃的なことに、第一回人口調査(1-4章)で数えられた民のほとんどが、不信の故にシナイの荒野で死に絶え、第二回人口調査(26章)で数えられたのは、ただ二人を除いてすべて、第二世代の者たちであった。
彼らの40年の荒野の旅は、今も多くの教訓を私たちに与えてくれるのである。