御言葉メール1058
2020年12月26日
金持ちたちよ、よく聞きなさい。迫り来る自分たちの不幸を思って、泣き叫びなさい。(ヤコブの手紙5章1節)
ここで言われている金持ちとは、裕福な地主たちである。
ヤコブが彼らを厳しく叱責するのは、ただ単に彼らが金持ちであるからではなく、彼らが金銭をむさぼり(3節)、弱者を搾取し(4節)、私腹を肥やし、快楽にふけっていた(5節)からである。
このような金持ちに抑圧される兄弟たちを励ますため(7節)、ヤコブは上記のように語るのである。
私たちは今、特別虐げられ搾取されているわけでもないし、だからと言って特別裕福で、贅沢三昧暮らしているつもりもない。
ただ、富の誘惑というのはいつの時代にもあって、やはり少しでも多くの蓄えがあった方が安心だし、自分より裕福な者を羨ましいと思うこともある。
ヤコブの言葉は、そんな私たちに警告を与える。
地上の富は決して恒久的なものはでなく、金銭をどんなに蓄えても、神のさばき時には何の役にも立たないのである(2-3節)。
そして神は、常に弱者を顧みられるお方である(4節)。
富をどのように使うのか、神の御前に吟味することもまた重要なのではないか。