御言葉メール407
2008年8月6日
「悪に負けてはいけません。かえって、善をもって悪に打ち勝ちなさい。」(ローマ12の21)
今日は、広島に原子爆弾が落とされた日です。人類の存在も尊厳もすべてを否定する爆弾です。昨晩もラジオで原爆体験者の便りを読んでおりました。私たちは「過去は水に流して」という言葉を聞きますし、使います。
しかし、この言葉が、加害者が被害者に対して使われ、いつまでもその苦しかったこと、その行為が不法であり、不合理でるあることを問いただす者を「しつこい」「いい加減にしなさい」といって責めるありさまです。また、中にはこの原子爆弾が投下されたことを「早く戦争を終結させるために仕方なかった。」「この爆弾のおかげで戦争が長引かず、多くの人が死なずにすんだ。」というのです。
そのお便りを下さった婦人の話を聞くならば、そのような言い訳が詭弁であることが分ります。死亡した14万人のほとんどは、非戦闘民でした。そして更にまだ原爆症で苦しんでいる人がいるのです。私たちは、それを「仕方がなかった」「もう過ぎたことだ」と言ってはなりません。だからといって、悪に悪を持って復讐する事は、また別の惨劇を積み重ねるだけです。
御言葉メール407
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